2010年10月19日火曜日

OLYMPUS_camera_OM-1

日本では、業界を問わずあまり特定の技術者の名前が出ることはありませんが、OLYMPUS
cameraにおいて米谷義久(まいたに よしひさ)さんと言う方が「ペン」「M-1/OM-1
」「XA」と言ったそれぞれ一世を風靡したcameraを設計開発されたことは有名です。
ご自分の「まいたに」の頭文字を取って「M-1」が名付けられたということはあちこちのサ
イトに出ておりますし、ライカからクレームがついて(実はアルファベットと数字の組み合わ
せだけではどこでも商標登録は出来ない)、やむなくオリンパスのOをアタマにつけて「OM
-1」と改名した、と言う話はあまりにも有名であります。
私の記憶するTVコマーシャルでは、たしか爆音高く飛ぶヘリからOM-1を使って空撮する
シーンをバックに、「OLYMPUS M-1(後にOM-1)、そのすぐれた機動性、小型軽量、
モータードライブ……」とか言っていたように思いますが、なかなかインパクトのあるもので
した。
更にOM-1のカタログはなかなか挑戦的なもので、当時の一眼レフカメラがどんどん大きく
重くかさばる方向に行っていることに対して明確に批判し、小型軽量コンパクトなカメラが
35mmフィルムカメラであったはず、という基本線をしっかりと押さえた上で「カメラシステム
」というものを提唱しました。
このOMシステムは、「カメラがあり、そしてそのカメラを中心にシステムを展開したもの」
ではなく、その正反対で「こういうシステムありきで、その中で使われるのがこのボディ」と
いうもので、実際OM-1の後にOM-2がデビューしますが、OMシステムには何の問題も
ありませんでした。実際のところはどうだったのか知りませんが、今の目で見てもよく考えら
れた「システム」であったことは間違いないでしょう。

0 件のコメント:

コメントを投稿